起業するには何から始める?必要な準備・資金・手続きを解説

2026年9月21日

起業するには、まず「誰に・何を・いくらで提供するか」を決め、事業計画、資金、事業形態、住所・仕事場、必要な手続きを順に整理しましょう。起業には、個人事業主として開業する方法と、会社を設立する方法があります。

最初から大きな資金や専用オフィスを用意する必要があるとは限りません。事業に必要な環境を見極め、小さく始めることも選択肢です。

この記事では、初めて起業する方に向けて、開業までの流れと資金の考え方、手続き、仕事場の選び方を解説します。

ひとり起業におすすめ

起業の第一歩は、会社をつくることよりも「顧客と収益の見通し」を具体化することです。 次の5つを整理すると、準備の優先順位が明確になります。

ステップ取り組むこと決めておきたい内容
1.事業内容を決める経験や得意分野、顧客の悩みを整理する誰のどんな課題を解決するか
2.事業計画をつくる価格、集客方法、売上・経費を考えるどう販売し、利益を残すか
3.必要資金を計算する初期費用と毎月の支出を見積もる自己資金で足りるか
4.事業形態・拠点を選ぶ個人事業主か法人か、住所や仕事場を決める事業に合う運営体制は何か
5.手続きを進める届出、登記、必要な許認可などを確認する開業までに何を済ませるか

この流れは、中小機構の起業支援サイトでも、事業内容の検討から事業計画、資金調達、事業形態、手続きへと整理されています。

事業アイデアは「お金を払ってもらえるか」まで考える

「好きなこと」や「得意なこと」に加えて、顧客が対価を支払う理由を考えましょう。

例えばWeb制作なら、「Webサイトをつくる」だけでなく、「地域の飲食店向けに予約につながるサイトを制作する」と対象と価値を絞ると、営業先や価格を決めやすくなります。

可能であれば、開業前に見込み客へのヒアリングや小規模な受注で需要を確かめておくと、必要な投資も判断しやすくなります。

小さく始めたい場合は個人事業主、取引条件や出資の受け入れを重視する場合は法人が選択肢になります。 ただし、税金だけで判断せず、設立費用や事務負担も比較することが大切です。

比較項目個人事業主法人
始め方個人で事業を開始し、必要な届出を行う会社の設立登記などを行う
設立時の費用会社設立の登記費用はかからない登録免許税などが必要
経理・事務法人に比べて簡素に運営しやすい決算や社会保険などの対応が増えやすい
取引・資金調達法人限定の取引では制約がある法人取引や出資を検討しやすい
選ぶ際の視点一人で始める、需要を確かめる共同経営、採用、事業拡大を見据える

個人事業主として始め、売上や取引先が増えた段階で法人化する方法もあります。「起業するなら最初から株式会社」と決めつけず、事業の規模や顧客の条件に合わせて選びましょう。

法人設立には、株式会社のほか合同会社などの形態があります。株式会社の設立では、定款の作成・認証や出資の履行、登記などが必要です。

起業資金に一律の金額はありません。 店舗や設備が必要な事業と、自宅でパソコンを使って始める事業では、必要額が大きく異なります。

まずは「開業までに使うお金」と「開業後に使うお金」を分けて計算しましょう。

資金の区分主な項目見積もるポイント
初期費用機材、設備、Webサイト、物件契約、会社設立費用開業時に本当に必要か
運転資金家賃、通信費、仕入れ、広告費、外注費売上の入金まで支払えるか
生活費住居費、食費、保険料など事業資金と分けて確保できるか
予備資金機材故障、追加支出、入金遅延への備え計画がずれても対応できるか

例えば、初期費用30万円、毎月の事業支出10万円、生活費20万円と仮定すると、売上からの入金を見込まず3か月分を確保する計算は「30万円+30万円×3か月=120万円」です。これは相場ではなく、必要資金を考えるための例です。実際には、業種や入金時期に応じて計算します。

資金が不足する場合は、日本政策金融公庫の創業融資なども検討できます。公庫では創業計画の作成や融資に関する相談を受け付けており、融資には審査があります。参考:日本政策金融公庫「創業支援」

固定費は売上が少ない時期にも発生する

起業直後は、売上が計画どおりに伸びるとは限りません。事務所の家賃や月額サービスなど、毎月発生する費用を抑えられるか確認しましょう。

住所だけが必要なのか、日常的な作業席や専用個室も必要なのかを分けると、仕事場にかける費用を調整しやすくなります。

必要な手続きは、個人事業主か法人か、従業員を雇うか、許認可が必要な業種かによって変わります。 開業日を決めたら、該当する手続きと期限を一覧にしておきましょう。

対象主な手続き確認したいこと
個人事業主個人事業の開業・廃業等届出書の提出提出先と提出期限
青色申告を希望する個人所得税の青色申告承認申請開業届とは別の申請・期限
法人設立登記、法人設立届出など登記後の税務・社会保険の対応
従業員を雇う場合給与や労働・社会保険に関する手続き雇用条件に応じた加入・届出
許認可が必要な業種関係機関への許可申請・届出など営業開始前の取得や施設要件

2026年1月1日以後に個人事業を開業した場合、開業届の提出期限は、開業した年分の所得税の確定申告期限までです。一方、青色申告承認申請は別の期限が設けられています。1月16日以後の開業では、原則として開業日から2か月以内の申請が必要です。許認可が必要な事業では、物件の設備や使用条件が関係する場合があります。仕事場を契約する前に、予定する事業をその場所で行えるか確認しておくと、契約のやり直しを防ぎやすくなります。

仕事をする場所と、事業用に利用する住所は、分けて考えることもできます。 自宅で働く場合でも、自宅住所をWebサイトや名刺に掲載したくないという方は、事業用住所の利用を検討できます。

選択肢向いているケース契約前の確認点
自宅移動や追加の家賃を抑えたい事業利用・登記の可否、住所の公開範囲
バーチャルオフィス作業場所はあり、事業用住所が必要登記の可否、郵便対応、住所の利用範囲
コワーキングスペース自宅以外に作業席が欲しい利用時間、通話環境、住所利用の条件
レンタルオフィス専用個室で仕事や打ち合わせをしたい初期費用、月額総額、設備、契約条件

自宅で働くなら、バーチャルオフィスも選択肢

バーチャルオフィスは、専用個室を借りる代わりに、事業用の住所などを利用するサービスです。オンライン中心の事業など、常設の店舗や専用事務所を必要としない働き方で検討できます。

THE HUBでは、Webサイトや名刺への住所利用に対応するプランと、法人登記に対応するプランを提供しています。郵便関連のオプションや会議室なども、必要に応じて検討できます。

法人設立を予定している場合は、登記に対応するプランを選びましょう。THE HUBの「住所貸しプラン」は法人登記には対応していません。

また、住所を利用できることと、許認可や銀行口座の審査条件を満たすことは別です。必要な事業所要件や利用条件も確認してください。

自宅で仕事をしながら事業用住所を整えたい方は、希望エリアと登記の有無からプランを比較してみましょう。

ひとり起業におすすめ

起業するには、提供する商品・サービスを決め、資金と収支の見通しを立て、事業形態や必要な手続きを整理することが大切です。まずは「誰に何を提供するか」「毎月いくら必要か」を書き出すところから始めましょう。

住所や仕事場も、起業前に決めておきたい項目です。自宅で働くなら事業用住所、外で集中したいなら作業席、専用の場所が必要なら個室というように、必要な機能に合わせて選ぶと費用を管理しやすくなります。

THE HUBでは、バーチャルオフィス、コワーキングスペース、レンタルオフィスを提供しています。起業時の予算と働き方に合わせて、住所・仕事場の選択肢を比較してみてください。

ひとり起業におすすめ

writing by:nex株式会社 事業企画室

nexでは、レンタルオフィス・コワーキングスペース・バーチャルオフィスに関する情報を、コラム記事を通じてわかりやすく発信しています。
自社サービスに限らず、これから働き方を見直したい方・新しい拠点を検討している方に役立つ業界情報をお届けしていきます。

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