会社設立に必要なものは何?書類・費用・準備物をわかりやすく解説

2026年2月18日

会社設立を考えたとき、「何を準備すればいいの?」「書類はどれくらい必要?」「費用はいくらかかるの?」と疑問に感じる方は多いのではないでしょうか。

会社設立には、商号や事業目的の決定、資本金の準備、定款の作成、登記申請書類の提出など、いくつもの重要な準備が必要です。さらに見落としがちなのが「本店所在地の確保」です。自宅住所にするのか、レンタルオフィスやバーチャルオフィスを利用するのかによって、初期費用や信用力にも影響します。

事前に必要なものを整理しておかないと、手続きがスムーズに進まなかったり、余計な時間やコストがかかってしまうこともあります。

本記事では、会社設立に必要なものを「書類」「費用」「準備物」に分けてわかりやすく解説します。これから法人設立を検討している方が、抜け漏れなく準備できるようチェックリスト形式でまとめました。

目次

会社設立をスムーズに進めるためには、事前に必要なものを整理しておくことが重要です。まずは全体像を把握できるよう、会社設立に必要なものを一覧で確認しておきましょう。

項目内容
会社の基本事項商号・本店所在地・事業目的・資本金額など
発起人・役員の情報氏名・住所・印鑑証明書など
会社印代表印・銀行印・角印
資本金払込用口座・払込証明書
定款会社の基本ルールを定めた書類
登記申請書類設立登記申請書・添付書類一式
設立後の届出書類税務署・年金事務所などへの届出

会社の基本事項(商号・所在地・事業目的など)

会社設立では、まず以下の基本事項を決める必要があります。

✅ 商号(会社名)
✅ 本店所在地(登記住所)
✅ 事業目的
✅ 資本金の額
✅ 発行可能株式総数(株式会社の場合)

特に本店所在地は法人登記に必須であり、後から変更すると費用や手間がかかります。自宅住所にするのか、レンタルオフィスやバーチャルオフィスを利用するのか、慎重に検討しましょう。

発起人・役員の情報

会社設立には、発起人(出資者)や役員(取締役など)の情報が必要です。

主に必要なもの:
✅ 氏名・住所
✅ 実印
✅ 印鑑証明書
✅ マイナンバー(税務関連)

株式会社の場合は取締役の選任が必須となります。

会社印(代表印・銀行印・角印)

法人設立では、会社の実印となる代表印を作成し、法務局へ届け出ます。一般的には以下の3種類を用意します。

✅ 代表印(実印)
✅ 銀行印
✅ 角印(社印)

登記申請前に準備しておきましょう。

資本金

資本金は会社の運転資金となる重要な要素です。

準備するもの:
✅ 払込用の銀行口座
✅ 資本金の払込
✅ 払込証明書

現在は1円からでも設立可能ですが、実務上は事業に必要な資金を確保しておくことが望ましいです。

定款

定款は会社のルールを定めた最も重要な書類です。

記載する主な内容:
✅ 商号
✅ 目的
✅ 本店所在地
✅ 資本金
✅ 発起人情報

株式会社の場合は公証役場での認証が必要です(合同会社は不要)。

登記申請書類一式

会社設立の最終ステップが法務局への登記申請です。

主な提出書類:
✅ 設立登記申請書
✅ 定款
✅ 払込証明書
✅ 印鑑届出書
✅ 役員就任承諾書 など

これらが受理されると、法人が正式に成立します。

設立後に提出する届出書類

会社設立後も、各種行政機関への届出が必要です。

主な提出先:
✅ 税務署
✅ 都道府県税事務所
✅ 市区町村
✅ 年金事務所
✅ 労働基準監督署

これらを期限内に提出しないと不利益が生じる可能性があります。

会社設立をスムーズに進めるためには、登記手続きに入る前に「会社の基本設計」を固めておくことが重要です。ここが曖昧なままだと、定款作成や登記申請の段階で手戻りが発生してしまいます。会社設立前に必ず決めておくべきポイントを順番に解説します。

会社名(商号)の決め方と注意点

商号(会社名)は、会社の顔となる重要な要素です。

■ 商号を決める際のポイント
✅ 同一住所で同じ商号は使えない
✅ 「株式会社」「合同会社」などの法人格を含める
✅ 読みやすく、覚えやすい名称にする
✅ 将来の事業拡大を見据える

■ 注意点
類似商号でも、著名企業と混同される可能性がある場合はトラブルになることがあります。事前に法務局で商号調査を行い、問題がないか確認しておきましょう。

本店所在地の決め方(自宅・レンタルオフィスは可能?)

本店所在地は法人登記に必須です。どこを登記住所にするかによって、信用力やコストが大きく変わります。

■ 自宅を本店所在地にする場合
✅ 家賃負担は増えない
✅ 住所が公開される
✅ 賃貸契約で法人登記が禁止されている場合もある

■ レンタルオフィス・バーチャルオフィスの場合
✅ 都心一等地で登記可能な場合もある
✅ 来客対応や会議室が使える
✅ 月額費用が発生する

法人設立後に所在地変更をすると、登録免許税や手続き費用が発生します。最初の段階で慎重に検討することが重要です。

事業目的の書き方

事業目的は、会社が行う事業内容を定款に記載する項目です。

■ 書き方のポイント
✅ 将来行う可能性のある事業も含める
✅ 許認可が必要な業種は適切な表現を使う
✅ 抽象的すぎず、具体的に書く

例:
✅ ITコンサルティング業
✅ Webサイトの企画、制作及び運営
✅ 不動産の売買、仲介及び管理

事業目的の記載内容によっては、許認可取得に影響する場合があります。

資本金はいくら必要?

現在は法律上、資本金1円でも会社設立は可能です。しかし実務上は、以下の点を考慮する必要があります。

■ 資本金を決める際のポイント
✅ 初期運転資金を賄えるか
✅ 融資審査での信用力
✅ 消費税の免税要件(1,000万円未満)

あまりに少額だと信用面で不利になる可能性があります。事業計画に基づいて適切な金額を設定しましょう。

株式会社と合同会社の違い

会社設立時には法人形態の選択も必要です。

比較項目株式会社合同会社
設立費用約20万円前後約6万円前後
定款認証必要不要
信用力高いやや低い傾向
経営の自由度形式的な手続きが多い柔軟

株式会社は信用力が高く、対外的な印象を重視する場合に向いています。合同会社は設立コストが低く、少人数経営に向いています。事業の規模や将来の展望に合わせて選びましょう。

会社設立では、複数の書類を作成・提出する必要があります。特に登記前後で提出先が異なるため、事前に整理しておくことが重要です。ここでは、会社設立時に必要となる主な書類を順番に解説します。

定款作成に必要なもの

定款は、会社の基本ルールを定めた最も重要な書類です。

会社設立の最初のステップとして作成します。

■ 定款に記載する主な事項
✅ 商号(会社名)
✅ 事業目的
✅ 本店所在地
✅ 資本金の額
✅ 発起人の氏名・住所
✅ 発行可能株式総数(株式会社の場合)

■ 準備するもの
✅ 発起人の印鑑証明書
✅ 会社実印(作成済みの場合)
✅ 収入印紙(紙定款の場合は4万円)

現在は電子定款を利用すれば、印紙代4万円は不要になります。

公証役場での定款認証(株式会社のみ)

株式会社を設立する場合、定款は公証役場で認証を受ける必要があります。 ※合同会社の場合は不要

■ 必要書類
✅ 作成した定款
✅ 発起人の印鑑証明書
✅ 委任状(代理人が手続きする場合)
✅ 認証手数料(約3〜5万円)

定款が認証されることで、正式な会社設立手続きに進むことができます。

法務局へ提出する登記書類一覧

定款認証後(合同会社は作成後)、法務局へ設立登記を申請します。

■ 主な提出書類
✅ 設立登記申請書
✅ 定款
✅ 資本金の払込証明書
✅ 役員就任承諾書
✅ 発起人決定書(必要に応じて)
✅ 印鑑届出書
✅ 登録免許税分の収入印紙

これらの書類が受理されると、会社が正式に成立します。

印鑑届出書とは?

印鑑届出書は、会社の代表印(実印)を法務局に登録するための書類です。

■ ポイント
✅ 登記申請と同時に提出
✅ 会社の実印を押印
✅ 代表者個人の実印も必要

この登録が完了すると、法人の印鑑証明書を取得できるようになります。

設立後の税務関係書類

会社設立が完了した後も、各行政機関へ届出を行う必要があります。

■ 税務署へ提出する主な書類
✅ 法人設立届出書
✅ 青色申告の承認申請書
✅ 給与支払事務所等の開設届出書

■ 都道府県・市区町村
✅ 法人設立届出書

■ 年金事務所
✅ 健康保険・厚生年金保険 新規適用届

これらは提出期限が定められているため、設立後すぐに対応しましょう。

会社設立には、法的に必ずかかる費用と、事業開始に向けた準備費用の両方があります。「会社設立にはいくら必要なのか?」という疑問に対し、主な内訳をわかりやすく解説します。法人形態によって費用は異なりますが、目安は以下の通りです。

株式会社:約20万〜25万円程度+資本金
合同会社:約6万〜10万円程度+資本金

それぞれの内訳を見ていきましょう。

登録免許税

登録免許税は、会社設立時に法務局へ支払う税金です。

株式会社:最低15万円
合同会社:最低6万円

登録免許税は「資本金の0.7%」ですが、上記が最低額となります。資本金が少額でも、この最低金額は必ず必要です。

定款認証費用

株式会社を設立する場合、定款を公証役場で認証する必要があります。

✅ 公証人手数料:約3万〜5万円
✅ 定款謄本代:約2,000円前後

合同会社は定款認証が不要のため、この費用はかかりません。
また、紙定款の場合は収入印紙4万円が必要ですが、電子定款を利用すれば不要になります。

印鑑作成費用

会社設立では、法人印の作成が必要です。一般的な3点セット(代表印・銀行印・角印)で約5,000円〜20,000円程度。素材やデザインによって価格は変わります。

資本金の目安

法律上は1円から会社設立が可能です。しかし実務上は、ある程度の資本金を用意しておく方が望ましいとされています。

■ 資本金を決める際の目安
✅ 初期運転資金を賄えるか
✅ 仕入れ・広告費・人件費に対応できるか
✅ 金融機関の融資審査への影響
✅ 消費税の免税基準(資本金1,000万円未満)

一般的には、100万円〜300万円程度で設立するケースが多い傾向にあります。

設立後にかかる固定費(オフィス・社会保険など)

会社設立後は、毎月の固定費も発生します。

■ 主な固定費
✅ オフィス賃料
✅ 通信費
✅ 会計ソフト利用料
✅ 税理士報酬
✅ 社会保険料(役員報酬を支払う場合)

特にオフィス費用は大きな固定費になります。事務所を借りるのか、自宅で開業するのか、レンタルオフィスやバーチャルオフィスを活用するのかで、コストは大きく変わります。

会社は登記が完了した時点で正式に成立しますが、それで終わりではありません。設立後は、税務署や年金事務所など各行政機関への届出が必要になります。提出期限が定められているものもあるため、設立後は速やかに対応しましょう。

税務署への届出

まず行うべきなのが税務署への各種届出です。

■ 主な提出書類
✅ 法人設立届出書(設立後2か月以内)
✅ 青色申告の承認申請書(原則設立から3か月以内)
✅ 給与支払事務所等の開設届出書(給与を支払う場合)
✅ 源泉所得税の納期の特例の承認申請書(該当する場合)

特に「青色申告の承認申請書」は期限を過ぎると適用できないため注意が必要です。

都道府県税事務所への届出

法人設立後は、都道府県および市区町村にも届出を行います。

■ 提出書類
✅ 法人設立届出書
✅ 定款の写し
✅ 登記事項証明書

自治体ごとに様式や提出期限が異なる場合があるため、所在地の自治体ホームページで確認しましょう。

社会保険・労働保険の加入

法人は、役員のみの場合でも原則として社会保険への加入が必要です。

■ 社会保険(年金事務所)
✅ 健康保険・厚生年金保険 新規適用届
✅ 被保険者資格取得届

■ 労働保険(従業員を雇用する場合)
✅ 労働保険関係成立届
✅ 雇用保険適用事業所設置届

提出期限が短いため、設立後すぐに準備を進めましょう。

法人銀行口座の開設

事業運営には法人名義の銀行口座が必要です。

■ 一般的に必要な書類
✅ 登記事項証明書
✅ 印鑑証明書
✅ 定款
✅ 代表者の本人確認書類

近年は審査が厳格化しているため、事業内容や所在地が明確であることが重要です。特に本店所在地が自宅やバーチャルオフィスの場合は、追加資料を求められることもあります。

許認可が必要な業種の場合

業種によっては、会社設立後に許認可取得が必要です。

例:
✅ 建設業
✅ 宅地建物取引業
✅ 人材紹介業
✅ 古物商
✅ 飲食店営業

許認可が下りる前に営業を開始すると違法になる場合があります。事業開始スケジュールを逆算して準備しましょう。

会社設立は自分でできる?

自分で手続きを行うことは可能です。現在は法務局の案内や各種テンプレートも充実しており、専門家に依頼せずに会社設立を行う方も増えています。ただし、

✅ 書類作成のミス
✅ 定款内容の不備
✅ 許認可要件の見落とし

などがあると、手続きが遅れる可能性があります。時間に余裕がない場合や複雑な事業内容の場合は、司法書士や税理士に相談するのも一つの方法です。

資本金1円でも設立できる?

法律上は可能です。現在の会社法では、資本金1円から会社設立ができます。ただし、実務上は以下の点に注意が必要です。

✅ 銀行口座開設時の信用面
✅ 取引先からの信頼性
✅ 初期運転資金の不足

事業を安定してスタートさせるためには、ある程度の資本金を準備することが望ましいでしょう。

自宅住所で法人登記は可能?

可能です。 ただし、以下の点に注意が必要です。

✅ 住所が公開される
✅ 賃貸契約で法人登記が禁止されている場合がある
✅ 住宅ローン控除に影響する場合がある

将来的に従業員を雇用したり来客が増える場合は、オフィス利用も検討するとよいでしょう。

レンタルオフィスやバーチャルオフィスでも登記できる?

登記可能な物件であれば可能です。現在は、法人登記に対応しているレンタルオフィスやバーチャルオフィスも多くあります。メリットとしては、

✅ 一等地住所で登記できる
✅ 初期費用を抑えられる
✅ 自宅住所を公開せずに済む
などが挙げられます。ただし、すべての施設が登記可能とは限らないため、契約前に必ず確認しましょう。

設立までにどれくらい時間がかかる?

一般的には、約2〜3週間が目安です。

✅ 会社事項の決定:数日〜1週間
✅ 定款作成・認証:数日
✅ 登記申請から完了まで:約1週間前後

書類準備が整っていれば、最短で1〜2週間程度で設立できるケースもあります。

会社設立では、書類の準備や費用の把握だけでなく、「どこで会社を構えるか」という本店所在地の選択も非常に重要です。登記後に所在地を変更すると、登録免許税や手続き費用が再び発生します。だからこそ、設立時点で将来を見据えた選択をすることが大切です。

近年は、自宅住所を公開せずに法人設立ができるレンタルオフィスやバーチャルオフィスを活用する起業家も増えています。信用力のある住所で登記できることは、銀行口座開設や取引先との商談においてもプラスに働くケースがあります。

THE HUBでは、東京・横浜・名古屋・京都・大阪など主要エリアに多数の拠点を展開し、法人登記可能なレンタルオフィス・バーチャルオフィスを提供しています。これから会社設立を進める方は、書類や費用の準備とあわせて、本店所在地の選択肢もぜひ比較してみてください。

事業の第一歩を、より有利なスタートにするための選択肢が広がります。

writing by:nex株式会社 事業企画室

nexでは、レンタルオフィス・コワーキングスペース・バーチャルオフィスに関する情報を、コラム記事を通じてわかりやすく発信しています。
自社サービスに限らず、これから働き方を見直したい方・新しい拠点を検討している方に役立つ業界情報をお届けしていきます。

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