セットアップオフィスとは?賃貸オフィスとの違いやメリット・デメリットを解説
2025年11月26日
オフィス移転を検討する際、「できるだけ早く、コストを抑えて移転したい」と考えるのは当然のことです。しかし、実際には物件探しから内装工事、什器の選定まで、多くの時間と手間、費用がかかります。こうした課題を解決する選択肢として、近年注目を集めているのが「セットアップオフィス」です。本記事では、セットアップオフィスの基本的な知識からメリット・デメリット、そして自社に合った物件の選び方まで、分かりやすく解説します。
目次
セットアップオフィスとは?

セットアップオフィスは、現代の多様な働き方と企業の成長スピードに対応する、新しいオフィスの形態です。従来のオフィス賃貸とは異なり、入居時の負担を大幅に軽減できるため、多くの企業から注目されています。まずは、その基本的な定義と他のオフィス形態との違いについて見ていきましょう。
すぐに入居できる内装・家具付きオフィス
セットアップオフィスとは、ビルのオーナー側が予め内装工事を行い、デスクや椅子、会議室の設備といった業務に必要な什器(じゅうき)を設置した状態で貸し出されるオフィスのことです。借主は内装デザインや工事業者の選定、家具の購入といった手間をかけることなく、契約後すぐに業務を開始できるのが最大の特徴です。これにより、オフィス移転にかかる時間と労力を大幅に削減できます。
一般的な賃貸オフィスとの違い
一般的な賃貸オフィスは、内装が何もない「スケルトン」の状態で貸し出されることがほとんどです。そのため、入居する企業は自社で内装デザインを考え、専門業者に工事を依頼し、オフィス家具を別途購入する必要があります。これには数ヶ月の期間と多額の初期費用がかかります。一方、セットアップオフィスはこれらの準備が不要なため、初期費用を抑え、迅速な入居が可能です。
| 項目 | セットアップオフィス | 一般的な賃貸オフィス |
| 什器 | 設置済み | テナント側で用意が必要 |
| 初期費用 | 低い(内装工事・什器購入費が不要) | 高い(敷金、礼金、仲介手数料に加え、内装工事・什器購入費がかかる) |
| 入居までの期間 | 短い(最短1ヶ月程度) | 長い(数ヶ月~半年程度) |
| デザインの自由度 | 低い | 高い |
居抜きオフィスやサービスオフィスとの違い
セットアップオフィスと混同されやすい形態に「居抜きオフィス」や「サービスオフィス」があります。それぞれの違いを理解し、自社のニーズに最も合ったものを選ぶことが重要です。
居抜きオフィスとの違い
居抜きオフィスは、前の入居者が使用していた内装や設備をそのまま引き継ぐ物件です。初期費用を抑えられる点は共通していますが、設備が中古であったり、デザインが自社のイメージと合わない場合があります。対してセットアップオフィスは、貸主が新たに内装を施し、新品の什器を用意しているため、デザイン性が高く、綺麗な状態で利用を開始できます。
サービスオフィスとの違い
サービスオフィスは、家具や通信環境に加え、受付や秘書代行といった人的サービスが提供されるオフィス形態です。セットアップオフィスが物理的なオフィス環境の提供が主であるのに対し、サービスオフィスはビジネスサポートのサービスが充実している点が大きな違いです。
セットアップオフィスのメリット
セットアップオフィスが多くの企業に選ばれる理由は、その多くのメリットにあります。特に、スピード感が求められる現代のビジネス環境において、その価値はますます高まっています。
オフィス移転の初期費用を大幅に削減
通常、オフィス移転には敷金や礼金だけでなく、内装工事費や什器購入費といった多額の初期費用が発生します。セットアップオフィスでは、これらの内装や什器が既に用意されているため、初期投資を大幅に抑えることが可能です。これにより、事業の成長に必要な資金を他の重要な分野に投資することができます。
入居までの期間をスピーディーに短縮
一般的な賃貸オフィスでは、契約から入居までに内装工事などで数ヶ月を要します。しかし、セットアップオフィスは既に業務環境が整っているため、契約後、最短1ヶ月程度で入居することも可能です。急な事業拡大やプロジェクトの立ち上げで迅速にオフィスを確保したい企業にとって、このスピード感は大きな魅力です。
デザイン性の高いオフィス環境を実現
セットアップオフィスは、多くの物件でプロのデザイナーが内装を手掛けており、デザイン性が高く洗練された空間が提供されます。快適でおしゃれなオフィス環境は、従業員のモチベーションや生産性の向上に繋がるだけでなく、採用活動においても企業の魅力を高める効果が期待できます。
移転担当者の業務負担を軽減
オフィス移転プロジェクトは、担当者にとって非常に負担の大きい業務です。内装業者との打ち合わせ、レイアウトの検討、什器の選定・発注など、多岐にわたるタスクをこなさなければなりません。セットアップオフィスを利用することで、これらの煩雑な業務の大部分を省略でき、担当者は本来のコア業務に集中することができます。
セットアップオフィスのデメリットと注意点

多くのメリットがある一方で、セットアップオフィスにはいくつかのデメリットや注意すべき点も存在します。契約後に後悔しないよう、これらの点を事前にしっかりと把握しておくことが重要です。
デザインやレイアウトの自由度が低い
セットアップオフィスは内装が完成しているため、自社のブランドイメージに合わせてデザインを大幅に変更したり、特殊なレイアウトを組んだりすることは困難です。用意されたレイアウトが自社の働き方に合わない可能性もあるため、内覧時に業務フローをシミュレーションするなど、慎重な確認が必要です。
月額賃料が相場より割高になる傾向
初期費用を抑えられる反面、月額の賃料は周辺の同等な賃貸オフィスに比べて割高に設定されていることが一般的です。これは、内装工事費や什器の費用が賃料に上乗せされているためです。短期的な利用であれば総コストを抑えられる可能性がありますが、長期的に利用する場合は、一般的な賃貸オフィスを借りた方がトータルコストで安くなるケースもあります。
| 利用期間 | セットアップオフィス | 一般的な賃貸オフィス |
| 長期(3年以上) | 割高な賃料が影響し、総コストが増加する可能性 | 初期費用を償却し、総コストでは有利になる可能性 |
原状回復義務の範囲を契約前に確認
一般的な賃貸オフィスと同様に、セットアップオフィスにも退去時の原状回復義務が存在します。ただし、その範囲は物件や契約内容によって大きく異なります。入居時に設置されていた内装や什器については原状回復が不要なケースが多いですが、入居後に自社で設置したものや、故意に破損させた部分については回復義務を負うことが一般的です。トラブルを避けるためにも、契約時に原状回復の範囲を明確に確認しておくことが不可欠です。
セットアップオフィスはどのような企業におすすめ?

セットアップオフィスのメリットとデメリットを考慮すると、特に以下のような特徴を持つ企業にとって最適な選択肢となり得ます。自社の状況と照らし合わせて、検討してみてください。
急な事業拡大でオフィス拡張が必要な企業
従業員数が急増し、現在のオフィスが手狭になった企業にとって、スピーディーに移転できるセットアップオフィスは非常に有効です。一般的なオフィス移転のように長い準備期間を必要としないため、事業の成長スピードを妨げることなく、スムーズに働く環境を拡張できます。
初期投資を抑えたいスタートアップ企業
設立間もないスタートアップやベンチャー企業は、事業資金を確保することが最優先課題です。セットアップオフィスを活用すれば、オフィスにかかる初期投資を最小限に抑え、その資金を製品開発や人材採用といった事業のコア部分に集中させることができます。
プロジェクト単位での短期利用をしたい企業
数ヶ月から1~2年程度の期間限定プロジェクトのためにオフィスが必要な場合にも、セットアップオフィスは適しています。短期間のために内装工事を行うのは非効率ですが、セットアップオフィスなら必要な期間だけ、質の高いオフィス環境をすぐに利用できます。
セットアップオフィス選びで失敗しないためのポイント

自社にとって最適なセットアップオフィスを見つけるためには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。以下の点をチェックリストとして活用し、後悔のないオフィス選びを実現してください。
契約形態と契約期間の確認
セットアップオフィスの契約は、一般的に賃貸借契約です。一般的なセットアップオフィスは2年契約が多く、中途解約の条件や解約予告期間が設定されているため、事前に詳細を確認しましょう。また、最低契約期間が設けられている場合が多いため、自社の事業計画と照らし合わせて、適切な期間の契約を結ぶことが重要です。
賃料に含まれるサービス範囲の把握
月額賃料にどこまでのサービスが含まれているかを確認することも大切です。例えば、インターネット利用料、水道光熱費、清掃費用などが賃料に含まれている場合と、別途支払いが必要な場合があります。トータルのランニングコストを正確に把握するために、含まれるサービスと追加費用の有無をリストアップして比較検討しましょう。
| 確認すべき項目 | 備考 |
| 水道光熱費 | 定額か実費精算か |
| 共益費・管理費 | 有無 |
| 会議室利用料 | 無料利用時間や超過料金 |
| 清掃サービス | 頻度や範囲 |
将来的な人員増加に対応できるか
現在の従業員数にぴったりな広さのオフィスを選ぶと、将来人員が増えた際にすぐに手狭になってしまう可能性があります。企業の成長を見越して、ある程度の拡張性があるか、あるいは同ビル内でより広い区画へ移転しやすいかなども、貸主側に確認しておくと良いでしょう。
まとめ
セットアップオフィスは、オフィス移転における「時間」「コスト」「手間」という三大課題を解決する、非常に魅力的な選択肢です。特に、迅速な事業展開が求められるスタートアップ企業や成長企業にとっては、強力な味方となるでしょう。
一方で、デザインの自由度が低い、賃料が割高といったデメリットも存在するため、自社の事業フェーズや将来計画を十分に考慮し、慎重に検討することが成功の鍵となります。この記事が、貴社にとって最適なオフィス選びの一助となれば幸いです。
nexが提供するセットアップオフィスは、洗練されたデザインと業務効率を高めるレイアウトで多くの企業から高評価をいただいており、募集開始とともに満室になることも珍しくありません。
とはいえ、nexでは THE BASEシリーズとして新規拠点を継続的に展開 しており、常に最新の空室情報を公開しています。
ご希望の立地・広さのオフィスがあるか、ぜひ公式サイトで最新の情報をご確認ください。

writing by:nex株式会社 事業企画室
nexでは、レンタルオフィス・コワーキングスペース・バーチャルオフィスに関する情報を、コラム記事を通じてわかりやすく発信しています。
自社サービスに限らず、これから働き方を見直したい方・新しい拠点を検討している方に役立つ業界情報をお届けしていきます。

writing by:nex株式会社 事業企画室
nexでは、レンタルオフィス・コワーキングスペース・バーチャルオフィスに関する情報を、コラム記事を通じてわかりやすく発信しています。
自社サービスに限らず、これから働き方を見直したい方・新しい拠点を検討している方に役立つ業界情報をお届けしていきます。
